群発頭痛 PART3

群発頭痛

群発頭痛

私にとって奇跡の病院

35歳の夏から秋にかけていつも通り、頭痛が発症しました。このころ東京都中央区新川で仕事をしていました。頭痛薬が切れていたので仕事場付近の脳神経外科のある病院を探しました。

今から15年以上前、このころにはネットも当たり前の時代です。新川付近で口コミ評価の一番良い病院を探しその日に予約出来ました。

川沿いの綺麗な4階建てビルの個人病院です。

私はこのころ相当病院慣れしており、この後の流れもわかりきっていました。

CTを取る。異状なし。診断は偏頭痛。ロキソニンを処方される。・・・・以上  このころは荒んでいましたね。

院長先生との問診

他の病院でも何度も伝えている症状を説明。10年以上数多く病院に受診、精密検査を受けてきたこと、いつも診断は偏頭痛である。頭痛が始まったので薬が欲しいと伝えました。

ところが今回は違いました。先生の言葉に鳥肌が立ちました。

10年目にして病名がわかりました

院長先生は私の説明を一通り聞いた後、群発性頭痛の可能性が高い。判断はMRI検査後に診断する。

あっけにとられました。興奮しました。

生まれて初めて聞く頭痛名。命に係わる病気なのかわからないが、何か光明が差しました。

MRA検査を受けた後、いよいよ診断の時間です。

結果「群発性頭痛」です。

院長先生から群発頭痛の説明

以下は先生からの説明です。

・MRIで異常無い。症状はすべて群発性頭痛の特徴に当てはまる。

・この頭痛は今でも日本ではほとんど認知されていない(15年くらい前の事)。今までの受診した病院の先生が知らなくても不思議ではない。

・海外では近年認知度高くなっており、薬も出回り始めている。

原因不明。

・直接この頭痛が原因で命に係わる病気では無い。

・頭痛は主に、緊張頭痛と、偏頭痛に分けられているが、群発頭痛は偏頭痛に近い頭痛、だが痛みのレベルが違うのと、偏頭痛はある程度解明されている頭痛に対して、群発頭痛は解明にはほど遠い。

・片頭痛は血管が膨張する事により誘発されることがある。群発頭痛も同様である。

群発頭痛に効果があるとされている薬が当院に二種類ある。偏頭痛薬としても処方される薬。まずは「イミグラン」という薬を試してください。

・群発頭痛に特効薬はない。薬を飲んで完治するものではない。薬が効かない場合もある。

外科的治療無い。

長く付き合っていくしかない。

当院では同じような症状の患者さんが多く通院している。

年齢が高くなれば(50代以上)、だんだん頭痛回数減少し、治る人も少なからずいる。

少しの落胆と大きな幸福感

先生から群発頭痛に付いての説明を受けた時の気持ちです。

少しだけ落胆。でもそれを凌駕する幸福感

原因不明、特効薬無い、外科的治療方法無い、治療法も確立していない、今のところ治る見込みは無い。

という事はやはりこの拷問の様な痛みにまだまだ耐え、長く付き合っていかなくてはならないという事が決定付けられたという事です。

ただそれ以上に、やっぱり片頭痛では無かった事、病気の存在や、痛みを緩和する方法の選択肢を知っている先生に出会えた事、そして群発頭痛の痛みを緩和できるかもしれない薬への大きな期待感、とても大きな希望が持て、味わったことのない幸福感を覚えた事今でも忘れません。

仲間がいる事

こちらの病院に、私と同じ病気の人がたくさんいる事に驚きと、仲間がいたことに非常に心強さ、安心感を得た事、そして高齢になれば完治する人もいる事に希望が持てました。

この痛みに耐えている、耐えられる人がいる事に驚きました。

この痛みを経験している人がたくさんいるのになぜ、当時、この頭痛に関しての情報に行きつけなかったのか不思議です。当時はすでに相当ネット社会が浸透していたはずでしたが・・・・。

処方について

院長先生からの処方説明

・イミグランという薬を処方する。

・イミグランには、錠剤、点鼻薬、皮下注射がある。頭痛が始まってからだと効果ない。頭痛の予兆時に服薬すると効果の可能性。

・最初は錠剤をメインに。錠剤で効果ない場合点鼻薬使う事。それでもダメな場合皮下注射を処方する。

・イミグランの皮下注射効果ない場合、もう一種類の薬を処方する。

・2.3日後に再診、薬の効果を確認する。

希望の光が差しました。

ふと入った病院でこのような出会いがあることに感動しました。

適正な病名判明は長い間待ち望んだ診断です。本当に長かったです。

ただそれ以上に、やっぱり片頭痛では無かった事、病気の存在や、痛みを緩和する方法の選択肢を知っている先生に出会えた事、そして群発頭痛の痛みを緩和できるかもしれない薬への大きな期待感、とても大きな希望が持て、味わったことのない幸福感を覚えた事今でも忘れません。

診察最後に言われた言葉

最後に院長先生より「良く頑張ってきましたね。相当つらかったでしょう」

言われた言葉に涙が出ました。

この一言に救われました。ただの偏頭痛との認識の方々しか周りにいなかったのが、群発頭痛の存在を認識している人がいて、しかも専門家です。苦しさ、辛さ、痛みを認知している院長先生から言われたのですから。

大人になって、人前で、しかも初めて会った人の前で半泣きしたのはこの時だけです。

PART4に続く

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